思いつきベースの残念な治療。。。
アメリカで臨床医を長年勤め、大学教授にもなった著者が日本の医療の問題点と、その治療(解決)方法について述べています。
どんな意見が出てくるのか楽しみだったのですが、残念なことに治療方法は思いつきベースでロジックがありません。
著者の主張する治療方法は、面白いアイディアではあるのかもしれませんが、必然性も網羅性もなく、医療のプロは医療行政のプロとは違うことを露呈しています。
一例を紹介すると、著者は日本の医療の問題点として「医療の消費者(患者)が、提供者(医師)に尊敬の念を示しておらず、医師のモチベーションを下げている」点を指摘しています。
この主張自体、(それは提供者の側が工夫することで、消費者に求めることではないんじゃないの?)という感がしますが、著者は最終章の治療方法ではこの問題点の解決策について触れていません。
問題点と解決策はセットでなければダメですよね。。。
著者はまた、「医療のプロでなければ医療を良く出来ない」と主張していますが、自らその主張が誤っていることを露呈してしまっている感があります。
医療のプロだけでは、医療は良く出来ないのではないでしょうか?
オエライ方の思いつきが聞きたい方は読みましょう。